HOME > 昆布と食文化 > 和文化と食コラム : 越前和紙箱の話
華やかな中にも威厳を感じさせる赤市松、落ち着いたかすり、 心浮き立たせる水玉、そして匂いたつような桜模様…色とりどりの和紙箱に詰められたギフトは、贈る方、贈られた方、双方を幸せにする力があるのではないでしょうか。 奥井海生堂では、ギフト商品のほとんどを、和紙箱に詰め合わせ調製いたしております。見た目の美しさだけではなく、職人が一つ一つ手貼りで仕上げた和紙箱は、しっかりとしたつくりで、後々までお手許でご使用いただけます。 もう25年近く前の事、先代の頃は手すき和紙が主流で、当時は手すき和紙にすかしで店名を入れていました。今は価格的に手すき和紙は無理ですが、風合いが柔らかくなる様に全て、もみ紙仕上げにしております。上質で、かつ、気軽に求められる和紙箱をと、色々な方々にお世話になりながら、試行錯誤を重ねております。 定番である水玉や市松の箱の他にも、春夏秋冬に応じて図柄や色を選び、季節ごとに少しずつ異なった色・柄の箱を用意いたしております。お手に取っていただき、日本の美しさを感じていただければ、幸甚です。 エコロジーやロハスといったことばが流行るずっと以前から、私たち日本人の心には、質実に生きる美学が根付いておりました。「モノを無駄にせず大切に使う」という、当たり前だけど大切なこと。その心を和紙箱に託してお伝え出来ればと願っております。